「さよならドビュッシー」の中山七里が送る音楽ミステリー第二弾。特に続編というわけではないけれど、舞台は再び名古屋。
ミステリーなのでネタバレ的な事が書きにくいのですが、終盤に明かされる事件の全容がどうもしっくりこない。犯人役の人物描写が少なかった事もあって、ちょっと無理矢理な感じがした。音大の学園祭に選抜メンバーでラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、・・・という某マンガを思い出すような設定にも少しがっかり。今回も探偵役はイケメンピアニストの岬洋介でしたが、相変わらず反則気味に強く、スーパーマンぶりが嫌味に感じるほど。正直なところ「さよならドビュッシー」に比べてイマイチでした。
前作ですごいと思った演奏シーンは今回も健在。ラフマニノフの方は今更感があって特に感銘は受けなかったけれど、中盤のチャイコフスキーが良かったです。こんなに良い曲だったっけと思うくらい、実際にCDを聴いてるよりも情熱を感じさせる演奏でした。
「さよならドビュッシー」「おやすみラフマニノフ」と続きました。次は何が来るのかなと予想してみるのも面白いかもしれません。
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