最近、ヤナーチェクの人気が急上昇しているそうです。何故?と思ったら、こちらも村上春樹効果。何がきっかけになるか分からんものですな。
レオシュ・ヤナーチェクはチェコ(モラヴィア)出身の作曲家。チェコの作曲家といえばドヴォルザーク、スメタナの名前がまず浮かぶけど、日本におけるヤナーチェクの知名度は両巨頭からかなり離れた位置の三番手といったところでしょうか。
そんなヤナーチェクの代表作「シンフォニエッタ」は俺も大好きな曲です。冒頭とエンディングでのファンファーレをはじめ金管楽器が大活躍。ラヴェルみたいな洗練されたオーケストレーションも良いけれど、ヤナーチェクのどこか不安定な響き(極端に言えば土俗的な雰囲気)もまた不思議な魅力があります。
今までに何枚か聴いてきた中で自分の愛聴盤と言えるのが、チャールズ・マッケラス指揮によるウィーン・フィルの演奏(1980年)。併録されている狂詩曲「タラス・ブーリバ」もなかなかの迫力で盛り上がります。(現在発売されているCDにはさらに何曲か収録されているみたい。)
バルトーク : 管弦楽のための協奏曲 / ヤナーチェク : シンフォニエッタ
こちらはちょっと古めな録音(1965年)のジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団。小説中に登場するレコードってのがこのCDらしく、メチャクチャ売れてるそうです。ヤナーチェクがバカ売れなんてちょっと信じられませんが、さすが村上春樹効果と言ったところでしょうか。
カップリング(っていうか、こっちがメイン)はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」で、管楽器好きにはうれしい組み合わせ。終盤が改変されている点を除けば良い演奏だと思います。せっかくなのでバルトークにもハマっていただきたい。
まぁどんなきっかけにせよ、ヤナーチェクのように日本でマイナー扱いされていた作曲家に光が当たるのは嬉しい事です。
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