最近、俺の中でクラシック熱が再び高まっています。今日はレスピーギの「ローマ三部作」を聴いてみました。指揮はエフゲニー・スヴェトラーノフ。演奏するのはソビエト国立交響楽団。ロシアでなくソビエトってところが時代を感じさせますなぁ。録音は1980年。
爆演指揮者として知られるスヴェトラーノフ。聴くのはこれが初めて。ひとくちに「爆演」と言ってもそこには色んな意味があるわけですが、この「ローマ三部作」は爆裂系か。重厚な響きで押しまくる演奏だけど、テンションが上がりすぎたのか時々おかしな事になっているのが面白い。
「ローマの祭」では金管楽器が大暴れ。生々しくも阿鼻叫喚な「チルチェンセス」に始まり、やりたい放題の「主顕祭」で壮絶に締めくくる一大ページェント。音を外しまくったあげく、最後に息切れしてしまうトランペットには大爆笑だ。なぜこんな事になってしまったのか。
「ローマの松」での注目は、異常に遅いテンポで進む「アッピア街道の松」。牛の歩みだとか、ロシアの重戦車だとか言う人もいるくらいだ。イングリッシュホルンのソロがなんだか悪魔の踊りに聞こえてくる。そして最後の音は延々10秒以上引き延ばし、衝撃的なフィナーレを迎える。なんだこりゃ。
というわけで非常に個性的な演奏でした。雑な演奏だと言ってしまえばそれまでですが、たまにはこういうのも面白いんじゃないかと。
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