ロボットSFの古典的名作と言われる「われはロボット (I, Robot)」を読んでみた。
作者はアイザック・アシモフ。いわゆる「ロボット三原則」が提唱された作品で、のちのSFや社会に大きな影響を与えている。手塚治虫のアトムなんかが有名ですね。(「火の鳥」に登場するロビタは、ロビィのイメージそのまんまという感じ。)
発表年代の違う9編からなる短編集で、合間にスーザン・カルヴィンの回想が入る事でひとつの作品にまとめられている。内容は「ロボット三原則」から外れた行動をするようになった異常ロボットの原因追究という話が多く、ミステリー的な要素が強い。
読む前はもっと硬質な話を想像していたのだけど、ドノヴァンとパウエルの二人組によるドタバタなど笑いどころも多く、とても面白かったです。「なんでもできるスーパーロボット」を登場させるのではなく、自ら「ロボット三原則」という制約をかける事で話を膨らませている所がすごい。1950年刊行だけあって「ロボット三原則」は古い概念になりつつあるけど、作品自体の魅力はいまだ色褪せてません。
コメント