ブラボー!

ブラボー! (1)
ブラボー! 1 (少年マガジンコミックス)

 気がつけばずいぶんと吹奏楽マンガが増えましたな。今更ながらブームというものの影響の強さに驚かされます。

 今回の吹奏楽マンガは「ブラボー!」。正式なタイトルは「暴走系吹奏楽列伝 ブラボー! Brass Boy」と、かなりクドい。(しかも「列伝」は「ストーリー」と読む。)

 高校の吹奏楽部が舞台で、主人公とヒロインらしき女子の楽器はトランペット。以前取り上げた「放課後ウインド・オーケストラ」と設定は似てるものの雰囲気はかなり違っていて、マガジンらしくお色気要素が強い。そもそもタイトルからしてウミショーを連想させる。絵はあんまり好みじゃないけど、「暴走系」というタイトル通り、どこか勢いが感じられるのは良い点かも。

 ちなみに男子部員は主人公の1人だけ。「ハーレム状態じゃん。ウハウハだな。」とマンガだから思えるけど、実際にこんな状態だったらやってられんな。最近はどこの吹奏楽部もこんなものなのかね。俺が高校の時は10人以上いたけど。

 それにしても、吹奏楽をやる男子が何故ここまで減ってしまったんだろう。ほんの少し昔は男ばかりの部活で、女子高が全国大会に出ただけで話題になったくらい。それが今では共学なのに女子高状態だ。少子化の影響で部員の絶対数が減っているのは分かる。でもそれは男女比の偏りの説明にはならない。これは音楽だけでなく美術の世界でも同様らしく、芸大美大は男子が激減しているそうだ。多様性の面から見て、これは危機的な状態だと思う。

 俺の勝手な想像だが、これはスポ根の影響ではないだろうか。「音楽や美術なんて、軟弱なヤツのする事だ。」ってな具合の風潮が生まれ、それがいつの間にか「音楽は女のやるもの」に変ってしまったのかも。

 今回の「ブラボー!」も「放課後ウインド・オーケストラ」同様、打ち切りみたいですね。いくら吹奏楽や音楽マンガがブームとはいえ、少年誌でとなると難しいらしい。まぁそもそも面白くなかっただけかもしれないけど。

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